第4話 ラブストーリーは突然に~見知らぬ二人のままでいたかった~
こんにちは
ミサイルは尽きた、、、
打つ手なし。
絶体絶命。
万事休す。
はい、お手上げ。
オーイ
カミサマデシタッケ?
ミテマス?ココデスヨココ!
いったいこれからどうなってしまうのか。
ジェットコースタークライムホラーサスペンス。
つづきを見る前に
たばこでも吸いますか。
4月12日金曜日④東京医科大学病院
店からも近く
借りている部屋からも遠くない
泌尿器科もある。
東京医科大学病院でいいか。
火曜日から決めていた。
明日の午前に来る予定ではあったが。
旧館前の新館が完成間近ということもあり
どこが入り口なのかさっぱりわからず
15分くらい周りをウロウロした。
入れたら入れたで、どこに行けばいいのかわからず
やっとのことで初診受付にたどり着き
保険証と一緒に、先日行った内科の診療結果の封筒を渡し、
診察代とは別に初診料5400円かかることを聞いた。
指示された泌尿器科へ向かいながら
この病院にATMはあるのか考えていた。
4月12日金曜日⑤きょろきょろウロウロ
泌尿器科に着くと
そんなに混んでる感じではなかった。
新宿という場所柄と、泌尿器科という響きで
性病に悩む男子がウヨウヨいるんじゃないかと、勝手に思っていたのだが
蓋を開けてみれば
ご年配の男性がほとんどで
逆に、自分が浮いているような気がしてソワソワした。
やはり病院はスキジャナイ。
落ち着かず
きょろきょろウロウロしているうちに名前を呼ばれた。
4月12日金曜日⑥ハテナとハテナ
扉を開けると、30代前半くらいだろうか
少し色黒の、口ひげを蓄えた
世間ではEXILE系というのか
悪い言い方をしてしまうとチャラい系というのか
そんな容姿の先生が座っていた。
「え、これ、今日は何しに来られたんですか?」
「これ、前の病院はなんで、、なんて言ってました?」
入っていきなりの質問にビックリした。
この先生良い声してるな、無意識に思った。
先生の目の前には、数枚の写真がレントゲンのように照らされ
机の上には数枚の紙が広げてあった。
先日行った内科のエコー写真と診察結果だろうと思った。
先生はそれを見ながら
むしろ目の前にキョトンと座っている患者よりもビックリした表情で
先ほどの質問を繰り返した。
戸惑いながらも
先日の内科で言われたこと、
これは専門外であってわからないが、近いうちに泌尿器科に診てもらった方がいい。
というようなことを、ざっと伝えた。
4月12日金曜日⑦フライング
「えぇ~?、、、そうですか、、、」
エコー写真を見ながら
何か腑に落ちないような
同時に何かすごく重要なことを考えているような
なんともいえない表情をしながら言った。
「これね、ここが膀胱なんですけど、、」
この前も見たので知っていた。
「ここに、大きなモヤというか影みたいなのあるじゃないですか」
内科の先生も同じこと言っていた。
「これ、どう見ても悪い腫瘍なんですよ」
え?
「しかも相当デカイんすよね」
え?
「それって、その、エコー写真でわかるものなんですか?」
聞かずにはいられなかった。
「ここまでのサイズになると、わかりやすいというか、ほぼ間違いないすね。
いや、だから、前の病院でもわかってるはずなんですけどね、、、」
えええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーー!!!???
悪い腫瘍て
癌やん。
相当デカいて
マズいやん。
そんな簡単に言っちゃうもんなの?
え? なにこのフライングされた感じ。
えええええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーー!!!!
「とりあえず、採血と尿検査してきてもらってもいいですか?」
なんか順番が、何事にも順序ってもんが、、
えええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーー!!!???
つづく。