乱あんど癌

色んな意味で乱れたおっさんと、突然現れた派手な膀胱癌。RUN&GUN 速攻。常に攻守交替。先生、バスケもしたいし、あんなことやこんなこともしたいです。

最終話 地方競馬場のおじさんと病室のおじさんには気をつけろ~彼らは良くも悪くも、真実を語る~

こんにちは。

 

4月に、はじめて入院してからというもの

激痛や高熱を繰り返し

今に至るわけで。

 

そんな辛い状態になった時

誰のことを考えるか

 

「妻」「家族」

模範的回答。

 

ちがーう!!

 

ナスDだ。

 

ナスDこと、友寄隆英

テレビ朝日のプロデューサーである。

1ヶ月1万円生活や、よゐこ濱口の無人島0円生活のプロデューサーといえば

おわかりいただけるだろうか。

 

「陸海空 地球征服するなんて」という番組の部族アースというコーナーでの破天荒っぷり。

よゐこ vsナスDの無人島0円生活では3日間以上、一睡もしないで作業し続ける超人っぷり。

 

はじめて入院した時から、ちょこちょこYoutubeで観てて

この人マジでイカれてるなー

って思ってて。

 

辛いとき

ナスDを思い浮かべる。

 

あの人だったら

たぶん平気で乗り越えるんだろうな、と。

 

負けてたまるかと。

 

ちなみに

僕が髪長いとき

ナスDに似てるとスゲェ言われていた。

自分の子供達にすら。

 

イカれたヒーローのブログはじまります。

 

首から頭

壮絶な死闘を乗り越え

ドラゴンボールでいうところの

サイヤ人襲来あたりか。

今後、何が起きるかわからないから、その辺にしとこう。

苦しくも、退院予定日だった月曜日から少しづつ熱が下がり始めた。

 

まだ6時間毎に解熱鎮痛剤を飲まないとダメだが

高熱も背中の痛みもだいぶ楽になった。

しかし、ずっと筋肉がこわばっていたせいで

今度は首から頭にかけての痛みに悩まされるようになった

 

この痛みがまた厄介で

鎮痛剤があまり効かない

結局、あまり動けない。

まぁ、食欲が戻ったのと

シャワーを浴びれるようになっただけでも大きな進歩だ。

 

ヒーローってもんは、そう簡単には焦らない

 

となりのおじさん

相変わらず首と頭の痛みには悩まされたが

このままいけば今週末退院が見えてきた。

 

ある日、妻と病室で

今後の抗がん剤治療のこと

膀胱癌の手術のことなどを話していると

カーテンで隔たれた隣のおじさんが

こっちの会話に参戦してきた

 

どうやら、おじさんも膀胱癌で

今から僕が通る全く同じ道を通り

1ヶ月ちょっと前に膀胱全摘出の手術を終えたらしかった

おじさん、なんて呼ぶのは失礼だ。

大先輩と呼ばせてもらおう。

 

大先輩が僕に伝えたいことはこうだ

 

抗がん剤治療開始から、手術後1ヶ月まで体重が減り続けること。

ちなみに先輩は、78kgから55kgまで減ったらしい。

抗がん剤から始めよう!お手軽ダイエット!

 

抗がん剤副作用の脱毛は、髪の毛は平気だが体毛は全部なくなること

これはもちろん個人差があるのだが。

毛深い自分とさよなら!抗がん剤脱毛!

 

ふむふむ

お手軽ダイエットにお手軽脱毛

最高じゃあないか

ここは西新宿。

オフィス街のOLになった気分だ。

 

饒舌!大先輩

 

そしてここから大先輩は饒舌になる。

 

人工膀胱を作るのに小腸を切るため

手術後1ヶ月くらいはご飯が食べれないこと

 

手術が終わり、全身麻酔が切れたあと

悶絶する地獄のような痛みが2日くらい続くこと。

 

カーテン越しの大先輩の声は笑っていた。

 

、、、

笑えないんですけど。

 

 「死にたくないから手術したのに、死ねたら楽だなってくらい痛いんだよー」

 

、、、

嫌過ぎるんですけど。

 

「あの痛みだけは覚悟しといた方がいい。鎮痛剤なんて何も効かないからさー、痛すぎて2日くらい寝ることもできないんだよー。気絶でもさせてくれれば楽なのにな。」

「まぁでも大丈夫だよ。あはは」

 

、、、

もはや大丈夫の意味がわからない。

 

 

金曜日の退院が決まった。

 

今回の入院は色んな意味で波乱だった。

 

しかしこれはまだ序章に過ぎない。

 

というよりも

まだ、癌との闘いすら始まってない。

 

これからなのだ。

 

行け、行くんだおっさん。

負けるなおっさん。

大先輩の言ったことはできるだけ忘れよう。

ハーゲンダッツが食べたい。

 

2度目のにゅういんは波乱の巻~完~