第2話 稲中卓球部以上のギャグ漫画はないと思う~カンチョーWorldCup'95に出場したかった~
こんにちは。
僕ね
こう見えて
血とか苦手なんですよ。
鼻血とか切り傷、擦り傷程度や
ゾンビとかホラー映画程度だったら大丈夫なんですけど
手術のシーンとか
スプラッター系の内臓ドバーとか
「SAW」シリーズみたいなソリッドホラーも苦手でして
共感してくれる人いるかなー
血の気が引いて
プルプルってする感じ
わかるかなー
そんなこんなで
注射も苦手なんです
この半年間で何十回と点滴、採血したけど
針刺すとこ1回も見てない
つか、見れない
血尿なんて
しばらくは毎回血の気引いてプルプルしてましたから
あー懐かしい
まぁ、しばらくすると慣れちゃうんですけどね
人間って凄い
しかし
注射は慣れない
なんでだぁぁーーー!!!
はじまります
ポカリ?
9月10日(火) 手術前日
もちろん朝御飯はない
できれば何も考えず寝ていたいのだが
前日だけあって
なんだかんだと起こされる
腹帯やT字帯を買い揃え
昼に手術前最後のシャワーを浴びる
お世話になってる看護師さんが代わる代わる声をかけに来てくれる
ヒーローって、愛されてなんぼやし
ありがたいわぁー
14時に2リットルの下剤が出された
16時までに飲み干さなければならないらしい
これも入院時の説明で聞いていたのだが
それ以前に、噂で相当マズイと聞いていた
主治医と話してる時、味について聞くと
「不味いポカリスエットみたいな感じすよ!」
、、、不味いポカリスエットって
それ
もはやポカリスエットじゃないじゃん、、
飲んでみると、味自体はそこまで悪くないのだが
少し粘度があるのが気持ち悪かった
なんとか飲み干し
その直後からトイレが友達になった
ツバサクン
ミサキクン
ボールハトモダチサ
覚悟
21時には昨日の夜と同じ下剤を飲んだ
明日の朝6時にとどめの浣腸をするらしい
僕の黄門様から
これ以上何が出るっていうんだ
印籠か?
最後に印籠でも出るのか?
消灯時間が過ぎても全然寝付けない
0時からとうとう水を飲むことも禁止された
昨日、今日とたくさんの人たちから
本当にたくさんの応援メッセージをいただいた
できるだけ1人1人に返信をしながら
自分自身を鼓舞した
勝つに決まってると
負けるはずがないと
たぶん心のどこかに不安はあったと思う
でも、たくさんの人たちのおかげで
それを見ないように、無視することができた
はぁー?
僕が負けるわけないんですけど、なにか?と
結局、朝方まで眠れなかった。
看護師さんに言えば睡眠薬をもらえたらしいのだが
前日から薬に頼ってるようじゃ負けだと思ったのでもらわなかった。
カンチョー
9月11日(水) 手術当日
6時前に起こされ
まだ眠い中
横向きに寝かされ
そしてパンツをおろされ
浣腸された
この数ヶ月
座薬から始まり
膀胱鏡や、ちん○んの管
様々な辱めを受けてきた
手術直前にして
また新しい世界に足を踏み入れてしまったようだ
オカアサン、、、
ボクヤッタヨ、、、
「無理しなくていいけど、できれば3分我慢してねー」
「あ、トイレの中で我慢しといた方がいいよー」
急いでトイレに駆け込む
まだ1分くらいしか経っていない
3分か、、、、、、ぁぁぁぁぁあああ!!!
、、、なんてこった、、
、、ここまでが辱めだったのか、、
出陣
8時15分まで待機になった
気を紛らわせようと眠ろうとしてみるが
寝れるはずもなく
バンドをしていた時の、ライブ前の緊張感とも違う
先日、親友の結婚式で乾杯の挨拶をした時の緊張感とも違う
お店で、満席を1人で回さなければならない時の緊張感とも違う
独特の緊張感に襲われた
妻が来た
僕が手術の間ずっと
家族の誰かは病院内で待っていなければならない
何かあった時のためだろう
待たせるのは申し訳ないが
余計に嫌な緊張感に襲われた
手術着に着替える
8時15分
妻と、付き添いの看護師さんと
手術室のフロアへ向かう
ここは17階
手術室は5階だ
さぁ覚悟を決めろ
何も考えず歩け
つづく