乱あんど癌

色んな意味で乱れたおっさんと、突然現れた派手な膀胱癌。RUN&GUN 速攻。常に攻守交替。先生、バスケもしたいし、あんなことやこんなこともしたいです。

第8話 映画を見ながらレディーボーデンをパイントカップのまま食べたい~なんならスプーンじゃなく、手でいきたい~

こんにちは。

 

はじめての入院をしてからというもの

 

人間て、こんなにも簡単に40度オーバーの熱が出るんだ!と

もはや感動すらしている

どーも、西新宿のオーバーヒーター、熱林です

 

高熱が出るたびに

姉と母から

高熱で癌細胞は死ぬんだって。良かったね!」

って言われて

「そうなんだ!よっしゃ、死ねやオラァー!!」

って頑張ってきたわけですよ。

 

先日、敵のことはなんでも研究しとかんとー

なんて思いながら

色々調べてたんですね。

 

そしたら

 

癌細胞は高熱で死滅する

 

うわ!ほんまや!あった!

 

癌細胞は43度を超えると死滅することがわかっている。

 

43度て、、、、、、

 

俺も死滅してまうやん

 

いつもどおり、はじまります。

 

絶賛継続中

深夜に突然

2人の男に襲われ

股にまで刺され

もてあそんだことを正当化するかのように

ところどころの傷にガーゼを貼られ

いつの間にか彼らの姿は消えていた。

 

アタシハモウ

ヨゴレタオンナ。

 

その出来事が何時頃だったのか全くわからない

 

背中の痛みと熱の辛さは変わらず

唸りながら見つめる天井の色で

朝が来たことを知らされた。

 

しばらくして

病室に電気が点く

6時だということがわかった。

 

眠れるはずもなく

動けるはずもなく

 

はじめての入院した日から

必ず食べてた、唯一楽しみの食事でさえ

昨日の夕方から喉を通らず

 この日の朝と昼ご飯も食べることができなかった。

 

延長戦突入

何が辛いって

眠いのに眠れないのが辛い。

 

土曜日の夕方までは一睡もできず

その後も眠りにつくというより

「落ちる」のだが、痛みと辛さで30分毎に目が覚める

 

日曜から解熱鎮痛剤が効くようになってきて

効いてる間だけ、少し眠れるようになった。

 

ご飯も日曜の夜まで食べることができず

妻か母親が買ってくる、アイスだけ食べた。

ハーゲンダッツだ。

やはりヒーローにはハーゲンダッツレディーボーデンが似合う。

そのうちCMのオファーが来るに違いない。

 

日曜の夕方

入院期間の「延長戦突入」を告げられた

 

通常の延長戦は

引き分けで突入するが

ここでの場合、僕の劣勢で突入する。

勝たなければならない。

負けたらイコール死だ。

 

ある意味

サドンデスってことになる

 

予想はしてたけど、結局退院延長。

 

なんてこった。

 

毎回泥試合。

漫画「はじめの一歩」の青木を思い出した。

個人的には、「かえるパンチ」よりも「よそ見」が好きだ。

ここはわかる人だけ、ニヤニヤしておこう。

 

腎盂腎炎

この異常な熱と痛みは

腎盂腎炎が原因だと告げられた。

炎症の数値?を見る限り、だいぶひどいとも言われた。

軽い脱水症状も起きてたらしい。

 

腎盂腎炎は、腎盂に細菌が入って炎症を起こしたものを言う。

腎臓、腎盂に、「管」人工物を突っ込んで、入れっぱなしにしてる時点で

炎症を起こすリスクは常に付き物になるらしいのだが

 

今回に関しては

 

尿道の管外す

右腎臓の管拡張

左腎臓の管増設

 

この施術のどこかの過程で細菌入ったんじゃね?

 

「実は、施術ちょっとミスったんじゃないすか~?

「終わったことなんで気にしてないんすけど、正直に言ってくださいよ~」

施術の時、言われたい放題だったのを思い出して、反撃する

 

「いやいやいや、それはホントないっす

「むしろ、左の増設なんて、痛くなくて早くて完璧じゃなかったっすか?

 

「たしかに!あれは俺もちょっとビビッた。」

 

「ほらー」

 

何?この会話。

 

チャラいメイン担当医師と、派手な膀胱癌を抱えた患者の会話。

 

月曜の朝から、なんとかご飯を食べれるようになった。

抗生剤も効き始め、解熱剤さえ効いていれば熱も38度台まで下がるようになった。

 

さて、退院はいつになることやら。

 

つづく。