第15話 40度の坂道をダッシュ 40度のテキーラを一気 40度の熱で3日 さぁどれ!!!
こんにちは
僕が今入院している病棟は新病棟でして
6月まで、抗がん剤の1クールまでは旧病棟だったわけです
旧病棟の隣に新病棟建てたもんだから
今の僕の病室から見えてるんですよ
旧病棟が、スグ目の前に
ある夜ね
寝付けず暇だったんで
幽霊とか見えるんじゃないか
と思って、旧病棟をジーっと見てたんですよ
ガルボ食いつつ
コーラ飲みながら
ジーっと
そしたらね
何も出ねぇ、、、
つまんねーー!って思って
後日、看護師さんに話したんですね
そしたら
「幽霊いるよー。はっきり見えることはほとんどないけど、影が見えたり
勝手に電気が点いたり消えたり、水道が出たり止まったり、それくらいはしょっちゅうだよー」
それを聞いて、近くにいる看護師さん達も普通に頷く
会話に看護師長さんも加わり
「昔、夜先輩と見回りしてる時に患者さんとすれ違って、トイレかなーと思って振り返ろうとしたら、先輩に「あれは振り返っちゃダメ!!」って怒られたこととかあるよ」
「あとは、下半身だけの人がいた、とか、入院してないはずの患者さんがいた、とか、よく聞くよー」
、、、いるじゃん、、、、
「夜中の旧病棟は何か見えそうなのにねー」
「中林さんのせいじゃない?」
、、、まさかの
僕のせい、、、?
「ねぇねぇ、あそこのさ、、、新病棟17階の病室、、、」
「チョコ食いながらコーラ飲んでるおっさんが、めっちゃこっち見てるんだけど、、、」
「うわぁ、、、こえぇぇぇー、、、目ギラギラさせてんじゃん、、、」
、、、そういうこと!?
はじまります
6-2=4
9月26日(木) 術後15日目
点滴にしたのと
解熱鎮痛剤を使うタイミングが良いのか
この日は朝から37度台をキープできていた
しかし傷は痛い
夕方、その時は来た
4階の透視室に行き
身体中のあらゆる管から造影剤を入れ
縫合部分から漏れなどがないか確認する
漏れ
なし
、、いえす!
というわけで
右お腹から腸に入っているぶっといドレーンと
右下腹部から左腎盂に入ってるステント
この2本を抜いた
そう
6本から4本
えー、またか、、
えー、クワガタだったっけか
クワガタからー
クワガタからのーー、、
、、、
4本、、、足でいいのかな、、、
ライオン、、
なんか違うと思うけど、、
ライオン、、、でいいかな
クワガタからのライオン!!!
おぉー、なんかパワーアップ感スゲェー!!
クワガタからライオンはちょー強くなった感あるわー!!
あ、造影剤入れたってことは
先生に造影剤のせいで熱が出る可能性があるか聞いてみた
もちろんある
とのことだった
熱林MAX
病室に帰り
晩ご飯を食べ
寝てしまった
ほとんど寝ぼけながら背伸びをした時
お腹のドレーン跡を塞いでるテープがプチっと取れた気がした
21時頃
辛くて目が覚めた
きました
余裕で40度を超えていた
MAX継続
9月27~29日 術後16日目~18日目
この3日間は死んでた
40度を超える高熱にやられ
抗生剤も投与するが、効いてくるのに3日はかかる
もちろん歩くことはできず
座ることすら辛い
ドレーンが入ってたところも痛い
抗生剤がまだ効いてないからか
解熱鎮痛剤を使っても
39度5分くらいまでしか熱が下がらず
何回頑張っても振り出しに引き戻される感じに
またもや
精神的にやられた
長い入院期間で、この時期が一番削られたと思う
化膿
9月30日(月) 術後19日
昨日、ドレーンを抜いた傷があまりにも痛いので
先生に見てもらった
抜いた当日に塞いでたテープが外れた感覚は当たっていて
穴の中は、膿んでいた
抗生剤投与から3日が過ぎ
解熱鎮痛剤が効くようになり
熱はだいぶ楽になったが
やっぱり傷が痛かった
エコー
10月1日(火) 術後20日
10月に突入した
退院できる気配はまだまだない
もうこのまま病室に住ませてくれと
冗談で交渉してみたが
看護師長に真面目な顔で却下された
、、、そんなんわかってるやん、、
抗生剤が効いてくれて
だいぶ楽になった
傷の痛さ以外は
歩行訓練を再開したが
また、すり足からのスタート
ホント精神的に堪える
夕方、エコー検査に呼ばれた
膀胱や腎臓の様子を見る
問題はなかったのだが
いきなりエコー検査した理由を聞くと
昨日の血液検査で、炎症の数値が30だったらしい
通常、炎症の数値は0.3くらいだから
なんと100倍
近くで話を聞いていた看護師さんの驚き方で
大変なことなんだとわかった
たぶんドレーンを抜いた跡の化膿部分のせいじゃないか
とのことだったが
抗生剤の種類を変えるのと
しばらくは頻繁に血液検査をすることになった
いつになったら平穏な日々は訪れるのだろうか
つづく