乱あんど癌

色んな意味で乱れたおっさんと、突然現れた派手な膀胱癌。RUN&GUN 速攻。常に攻守交替。先生、バスケもしたいし、あんなことやこんなこともしたいです。

第10話 北風ピープーふいている~♪ ~北風ってピープーいう!?~

こんにちは

 

泌尿器科フロアは17階なんで

それはもう見晴らしが良いわけですけども

 

僕ね

高所恐怖症なんですよ

 

これが不思議なことに

ある日突然なんですよね

 

昔はぜんっぜん大丈夫で

ジェットコースターとか、落ちる系のアトラクションとか

むしろ高いところはワクワクして

いつかバンジージャンプとスカイダイビングは、やってみたいと思ってたくらいで

 

何年か前

うちの両親、姉と、僕は長女連れて

車で大阪まで、祖父ちゃんの米寿祝いに行きまして

 

その帰りにですね

刈谷サービスエリア寄ったんですよ

 

ここ、サービスエリアなのに

ちょっとした遊園地とか温泉とかあって

 

長女が観覧車乗りたい

 

「観覧車つまんないしなー」

なんて言ってたら

 

シースルーゴンドラあります

看板が目に入った

 

、、、なにそれ

 

観覧車を見ると、窓の面積が大きく、床部分が鉄の網目で下が見えるようになってるゴンドラ

普通のに混ざっていくつかある

 

楽しそうなのあるじゃん!

って

乗ったわけですよ

 

、、、

、、、

、、、

、、、スゲェこえぇぇ、、、

 

高いところが怖い

味わったことのない恐怖

 

明らかに怯えてる僕を見て

いつも心優しい長女は

 

「大丈夫?」

 

、、、ではなく

 

「怖いの?怖いんでしょー!」

いきなりゴンドラをガシャンガシャン!!

 

「あははははーーー!!!」

って笑いながら

立ってゴンドラをガシャンガシャン!!

 

みなさんも気をつけてくださいね

 

ある日突然なりますから

 

 

長女恐怖症

 

 

本日もお後がよろしいようで

 

はじまります

 

人間

 

9月15日(日) 術後4日目

 

術後、次の日から歩かされるのは

腸閉塞や脱腸、腸の癒着を防ぐためでもあり

なにより傷の治りを早くするため

と先生に言われた

 

術後2日目から、朝と午後の2回

疲れるまで歩く

 

この日の朝も歩いたのだが

先生の言うとおり

傷が少しづつ良くなってるのが

歩くたび、手に取るようにわかった

 

お腹に穴あけて

20センチ以上切って内臓ごっそり取って

さらにたくさん穴あけて管突っ込んで

 

たかだか数日で

傷が良くなってるのがわかるて

 

人間スゴッ!!!

 

って本気で思った

 

サプライズ

 

病院の面会時間は11:30~20:30

 

11:30に親友が来た

 

普通は、というか

ほとんどの人が

来る日時とか、フロアや部屋の確認とかで

前もって連絡をくれるのだが

 

電車で1時間半の距離をはるばる

 

なんの前触れもなく現れた

 

なんなら1時間以上も早く着いたらしく

近くのファミレスで時間を潰していたらしい

 

術後、初めてのお見舞いが親友ってのも嬉しいもんだ

 

この時に

笑うとお腹がスゲェ痛いことを知った

 

やっぱり治るまでは

まだまだらしい

 

ピープー現象

 

病室を移動してから

 

ナースステーションが遠くなったからだろうか

複数ある観察室から離れたからだろうか

4人部屋だからだろうか

 

音楽が聴こえなくなった

 

不思議な現象だなー

 

、、、まてよ

 

そもそも

 

ピープー現象って、、、なんだ?

なにその名前!、、

 

思い出してみれば

レントゲンを待ってる間

痛くて辛かったけど

僕は看護師さんと話していた

他に話したのはレントゲン技師さんだけ

 

観察室に帰ってきてからは

先生達と看護師さんとしか会話してない

 

、、、誰!?

 

、、、誰!?

あの女の人!!

 

説明がすごい丁寧だったし説得力あったから

完全に信じてたけど

 

あの黒髪の女性だれっ!?

 

ピープー現象と検索してみる

 

やっぱりそんなワードは出てこない、、、

 

なんなのこれ!!

 

夢だったのか?

 

それにしちゃー

今の今まで信じてた

 

夢だったんだろうけど

どのタイミングで見たのか

なんでいきなりそんなに納得したのか

 

全くわからない

 

となると

あの音楽はなんだったんだ?

間違いなく聴こえてた

 

そこはあの女性の説明どおりなのか?

現象の名称は別として

 

この時

「入院中に起きた不思議な話」

という引き出しが、僕の中に生まれた

 

つづく