第8話 「愛する」が動詞ならば、「アイスる」も動詞だろう
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こんにちは
みなさん
しばらくぶりです
またやっちゃったよ
堂々と言い訳をさせていただけるのであれば
だって年末年始って
色々忙しいし
色々と楽しいじゃん！！
しかも
詳しくはそのうち書くが
病院でインフルエンザをうつされ
抗がん剤の3週目はキャンセルになり
1週間ほど病室も隔離される
という事件もあったり
まぁ色々とバタバタしてたけど
安心してください
僕はみんなのもの
あたし
どこにも行かないから！！！
今回は冬休みをいただいた
ということで
またぼちぼちやっていきますか
はーじまっちゃうよぉぉーー！！
おのぼりさん
11月4日(月)
姉ちゃんが明日から表参道で個展を開く
ということで
この日は搬入設営手伝い、というか
その間、姪っ子の相手をする
という役割で僕が抜擢された
そう
僕、叔父さんのことを
「けんポコ」
と呼んでくるあいつだ
叔父さん
全力で負けないんだから
そう自分に言い聞かせながら
表参道に上陸し
シャレオツな雰囲気に圧倒され
通り過ぎる人達みんなが
僕のことを
「田舎もんの尿漏れパッドおじさん」だと
心で笑ってるんじゃないかと
被害妄想にかられ
コソコソそう思われて笑われてるくらいなら
いっそのこと、ここでズボンを脱いで追いかけまわしてやろうか
なんて、もはや
被害妄想を通り越して
加害妄想という、あたらしい境地にたどり着きそうになる手前で
なんとか現場に着いた
釈迦の手の平
子供ってもんは本当に可愛いな、と思う
40歳近く年上の大先輩に対して
何を理由にそんなにも偉そうにできるもんかな、と
たぶん、素で、僕のことを同レベル、いや、下のレベルだと思っているのだろう
ふふふ
叔父さんの手の上で踊らされてるのも知らずに、、、
子供って、たまらなく可愛いもんだ
「まい泉」のとんかつ弁当なんてシャレオツなランチを食べ
これがまた美味かった
一緒にぬり絵したり
お絵かきしたり
これでおままごとなんてした日には
ザ・女の子で完璧だったのだが
そこまではせず
散歩ついでにアイスでも食べに行こう、と街へ繰り出した
表参道日和
外は天気も良くぽかぽかで
田舎民の僕からすれば、公園日和だと思うのだが
この辺りに住むセレブチルドレンはどこで遊ぶのだろうか
公園なんてあるのだろうか
なんて考えながら
田舎顔の姪っ子と田舎尿パッドおじさんは
手をつないでスキップ、からの
いつの間にかお互いダッシュ
という、通常は畑のわき道で行われるような、無茶な遊びをしながら
サーティーワンのような
選べるポップなアイスが食いたいのに
シャレオツなカフェとスイーツしかないことに疲れ果て
結局、ソフトクリームに落ち着いた
「ソフトクリームはこうやって食べるんだよー」
咥える食べ方ではなく
コーンのお尻部分までアイスを楽しみたい
ペロペロしながら、ベロでアイスを押しながら食べるパターンを
僕に教えてくる
相変わらず見下してやがるぜベイビー
人生大先輩の僕は
「へぇーそうなんだー、すごいねー」
なんて、上司に対するOLのように適当な返事をする
「NO」という勇気
「もう食べれないかなー」
そう言って僕の顔を覗いてきた
まぁ、しょうがない
4歳の女の子だ
アイスを食べきれない、なんて想定内である
「無理しないでいいよー、お腹壊しちゃうし」
「お口とお手手拭いてー」
とアイスを受け取った
乗っていたアイスの部分はほとんどなくなり
コーンは丸々残っている
ベロで押しながらペロペロしてたから
コーンの中にはぎっしりとアイスが詰まっている
そこまでも想定内だ
問題は
全てがベチャベチャってことだ
なんならまだ口をつけてないはずのコーン部分までベチャベチャだ
ヨダレでベチャベチャなのか
アイスが溶けてベチャベチャなのか
、、、、間違いない、ヨダレだろう、、
、、捨てるか？
いやしかし、子供の前で食べ物を捨てる、という行為は良くないのではないか
姉ちゃんがそういう教育をしている可能性もある
じゃあ、食べるか？
ヨダレでベチャベチャなこのアイスを？
食べるというより
もはや
ヨダレを飲む、という表現に近づきつつある
このアイスを？
南無三
「ゴミ箱あったら捨てちゃおうか」
おじさん、、、言っちゃった、、、
「食べればいいじゃん！」
「食べていいよーー！」
めっちゃ笑顔で
「食べていいよー」って、100％優しさで言ってるのがわかる
そんなキラキラした目で見るんじゃないよ
もはや善意の押し売りじゃないか
しかし、姪っ子にそんな顔されたら
おじさん、食べるしかないじゃあないか
おじさん、やるしかないじゃあないか
姪っ子との初めての間接キスは
限りなく水っぽいバニラ味だった
千葉へGO
現場に戻り
少しのんびりして
僕と入れ替わりで、姉ちゃんの友達が来た
僕はこれから千葉の柏に行かなければならない
友達のバンドがワンマンライブを演るらしい
仕事でタイミングが合わず
癌になってからも入院でタイミングが合わず
もう何年ライブハウスに行ってないだろうか
20代の時は週3くらいで行ってた気がする
久々だぜ
体力が全然ないけど
そんなの全く気にならないくらい
楽しみでしかない
姉ちゃんのお友達と交代し
シャレオツな街とお別れした
つづく
